前回の投稿では、
・調剤薬局業界のパイがここ20年で劇的に大きくなったこと
・ここ数年は業界の伸びは鈍化し、大手への集約が進んでいること
を紹介しました。
今回は調剤薬局業界の儲けの仕組みについて紹介したいと思います。
この業界は「小売業」に属するのですが、
他の小売業とは大きく違う点が一つあります。
それは、「売値が国によって決められている」ことです。
よって、安く買って「高く売る」という、選択肢は取れません。
また、「安く売る」ことで同業他社と競争することも出来ません。
いわゆる小売業では常識的なことが、この業界ではできないわけです。
そもそもこの業界が誕生した理由には「薬価差益をなくす」ためという政治的背景があります。
(詳しくはhttp://www.urban.ne.jp/home/haruki3/iyaku.html等をご覧ください)
つまり、薬で儲けるんじゃないよ、調剤費のような技術料で儲けなさいよ、ということです。
これが業界誕生の背景なのですが、実際はどうなのでしょう。
下記レポートのように、調剤薬局の収益は技術料がメインだとする報告もあります。
http://www.marketech.jp/Iyakuhin_Marketing_26.pdf
しかし、調べてみると。。。
メディカル一光にわかりやすい資料がありました。
http://www.m-ikkou.co.jp/ir/library/info/2012.html
ここでは薬剤料(薬の売り上げ)と材料費(薬の仕入れ費と思われる)
がしっかり記載されています。
適当にグラフにしてみると、下記のようになります。
(薬価差=薬材料-材料費としています)
結構あるんですね~。
特に2010年、11年は大きいですね。
では、この薬価差は利益にどれほど貢献しているのでしょう。
おぉ、見事に薬価差と調剤部門の売上総利益が連動していますねぇ。
やっぱりここが収益に貢献しているのでしょうね。
まとめとしては、
・薬価差は10%程度あるようだ
・薬価差は利益にかなり貢献しているようだ
といったところでしょうか。
長くなりましたので続きは次回に。
トータルメディカル、下がりましたね~。
下方修正に反応したんでしょうが、
今期買収した数字がフル寄与する来期を考えれば安すぎますね。
信用で買い増ししました。
(来月まとまった額を入金するので、その際現引きします)
買値は平均1311円になりました。
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