2012年1月15日日曜日

銘柄紹介、その前に~治験ビジネス編~part2

大分間が空いてしまいました。
治験ビジネスについての続きです。
前回はCROとSMOの違いを説明しただけで終わってしまいましたね。
http://dora-nikki.blogspot.com/2012/01/blog-post_09.html

ではでは、なぜ今になってこの業界が伸びているのでしょう。
治験なんて昔からあったはずなのに。

ということで調べてみました。
今日は治験ビジネスに流れるお金、CRO編です。

①製薬会社が使う開発費
②CROに流れるお金
③まとめ

上記流れで進めます。

なお、出典元がバラバラであるため、データの時期がばらばらです。
ま、大体の傾向はつかめるかと思うので、
細かい突っ込みはなしでお願いします。

①製薬会社が使う開発費

まず、製薬会社の研究開発費の推移を調べてみました。

すごい伸びですね。
でも、これには研究所で行う実験費用なんかも入ってますね。
研究開発費のうち、治験にかかる費用、つまり開発費用はどれくらいなのでしょう。

調べてみると、


約7割が開発費(⇒治験にかかる費用)なんですね。

では、それを踏まえて開発費の推移を見てみると、


わお、すごい伸びです。

1986からの20年で2倍以上に跳ね上がってます。

当然人もたくさん必要になるのでしょうね。
参考までに、治験の承認審査を行う医薬品医療機器総合機構の
職員数の推移を見てみましょう。


すごいですね。
やはり治験ビジネスには、お金も人もどんどん流れてきているのでしょう。

ということで、治験に流れるお金は伸び続けていることがわかりました。

では、CRO業界について。

②CROに流れるお金

さて、先程のグラフを見ると、
開発費用の伸びと同時に気になることが。

(再掲)


そう、臨床開始数が同時期に3割程度に落ち込んでいるのです。

右軸に1社当たりの臨床開始数が示されていますが、
なんと一社当たり5年間で5品目ほど。
つまり1年に1品目ほどです。

それほど1品目に人・金がかかるようになったのですね。

(参考)

1年でたった1品目。
もしたまたま良い薬の種が1つでも多く見つかったら、
その年は人が足りなくなっちゃいますね。

20年前のように1年に3つくらい開始していいたら1つ増えてもそれほどの
インパクトはないかもしれませんが、現状はかなりのインパクトですね。
倍になるわけですからね。
採用人事も大変ですね。

では、どう対処すればよいか。
もう答えは見えていますね。
昨今の外注ブームに乗って、治験ビジネスも外注しよう、というのが自然な発想ですね。

その結果、


CRO業界は順調に成長を続けています。

なお、国内製薬会社のCROへの外注比率は20~30%程度とのことです。
欧米は50%ほどとのことで、もし日本もそのくらいまで比率が伸びれば、
と期待してしまいますね。

③まとめ
今日のブログは長くなりましたが、結論は単純に、
「CRO市場は伸びている」
というだけで、最後のスライドだけでもわかります。

でもそれだけではなく、しっかり背後にある事実を理解するのも大事ですよね。


具体的な銘柄紹介(メディサイエンスプラニング)はまた次回以降で。
でも、メディサイエンスプラニング先週かなり上がってしまった。。
ちょっと時期を間違えたかな。。

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